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平成 26 年 7 月 25 日( 金 ) | |
全日本医療経営研究会 | |
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平成26年度診療報酬改定は、7対1病床の絞り込みや、地域包括ケア病棟の創設、主治医機能を評価する地域包括診療料の新設など、2025年(平成37年)を見据えた一手となりました。財源となる改定率は、ネットは実質マイナス1.26%となり、中間ユーザーである医療界が負担する結果となりました。これが今改定の一番大きな問題と思われます。社会保険診療は、社会政策的な配慮から非課税取引とされているため、医療機関は最終消費者である患者から消費税を受け取れない仕組みになっています。
政府は、控除対象外消費税問題に対し、制度の不備を改革する代わりに、医療サービスに対する診療報酬の上乗せで補填するという先送り措置を取ってきましたが、この政府対応はほとんど機能していません。
消費増税の補填は、基本診療料にほぼ全額乗せる形になりましたが、支払い側、診療側で合意できず、公益裁定になりました。政府内ではすでに、消費税10%へ向けて議論が始まっているようですが、持続可能な未来のための制度設計を期待したいものです。
ところで、去る6月22日に閉会した第186回通常国会で審議されていた医療・介護の一括法案が成立しました。今回の改革が「第6次医療法改正」と呼ばれるかどうかは定かではありませんが、そう呼ばれてもおかしくない内容が盛り込まれていますので、出来るだけ早く分析し詳細を配信したいと思います。
さて、急性期の手厚い看護配置を評価するために、平成18年度改定で創設された7対1病床ですが、ここにメスが入り、特定除外制度の廃止など5つの方向で減らし、財務省は2年間で9万床の削減を見込んでいます。病院大リストラ時代に突入していくのでしょうか。
7対1病床は、質の高い医療を提供できる体制であるとの考えから、入院基本料は最も高額な報酬に設定されており、多くの病院がより高い収入を得ようと7対1病床を目指してきました。そのため、医師だけではなく看護師の争奪戦が過熱し、看護師不足をもたらしてきました。
結果、今や7対1病床が溢れ返り、病床全体の4割を占めています。国は当初、4万床程度になると見込んでいましたが、想定をはるかに超える約36万床にまで達してしまいました。
そこで今改定で、7対1病床の資格条件を厳格化し、2年間で7対1病床数の4分の1に当たる9万床分を削減する大リストラに打って出ました。今後、全国の病院で始まるであろう再構築は、現場で働く医師や看護師などにも大きな変化が求められることにもなります。
一方、診療所の数は10万を超え、その経営環境は厳しさを増しています。高齢化-患者増と将来を楽観視している先生も少なくありませんが、すでに人口減少が始まっている地域もあり、全国各地で診療所の選別・淘汰が進んでいくことが予測されます。10年後に生き残る診療所の要件とはなにか?皆さんが活躍する時代が本当に目の前に近づいています。